スポンサードリンク

pt>

2019年12月27日金曜日

高知能者のコミュニケーショントラブル2:第3章 第6節 アスペだから知能指数が高いわけではないが


第3章 高知能者と自閉症 

第6節 アスペだから知能指数が高いわけではないが





(略)

 そして130以上の絶対的高知能者の領域に着目すると、アスペルガー症候群の子供の比率が上回っている領域すらあります。つまり

アスペルガー症候群の子供の知能は平均すれば低いかもしれないが、分布が広いために「知能が高い子供を集めたらアスペルガー症候群の比率がどんどん高くなる」可能性はある

 ということです。


 すると日本では、難関大学になるほどアスペ比率が高くなる現象も不思議ではありません。興味や目標が『学ぶこと』のほうに『たまたま』一致した自閉っぽい子供たちは、高い記憶力や集中力を生かして試験でハイスコアを叩き出すでしょう。そして本人たちは、それほど努力や苦労をした覚えはないはずです。本人や家族すら気付いていない「隠れアスペ」「プチ自閉」まで含めると、かなりの比率になるのではないでしょうか。

 ただしその後は自分の特性を生かした職種や職場を選ばないと、みなが普通にできていることができないという悩みに直面してしまうわけです。


 一方で標準偏差が大きいということは、知能的に全く恵まれない子供たちも正規分布の反対側に多く存在しているはずです。それは図表 11の左側を見ても容易に想像できるでしょう。

 しかしその場合はおそらく他の併存疾患などがあり、「知能や言語の遅れがない」というアスペルガー症候群の定義から外れてしまうのかもしれません。やはり自閉的な性質が強すぎると、様々なリスクが高くなってしまうのだと感じます。


0 件のコメント:

コメントを投稿