スポンサードリンク

pt>

2019年12月27日金曜日

高知能者のコミュニケーショントラブル2:第1章 第1節 そもそも、誰の説なのか?

第1章 やはり、「下から上は理解できない」

 第1節 そもそも、誰の説なのか?


 この章では、前著で書き損ねたことをフォローします。少しズレた話題も押し込んでありますがご容赦ください。

 「IQが20違うと会話が通じない」

 という説は、もちろん私が言い出した言葉ではありません。

 検索すると、2015年あたりからその俗説が広まって盛り上がっていたような感じです。単なる書き込みだけなら2007年のものがあります。


 英語も含めて検索すると、「IQ30のコミュニケーションレンジ (30 IQ point communication range) 」という言葉が出て来ます。知能指数が20の違いではなく、30の違いということのようです。

 さらに遡ると、もともとレタ・ホリングワース(Leta Hollingworth 1886-1939)という心理学者が、1926年に以下のような研究結果を発表したと書かれています。ただしホリングワース自身はそのときコミュニケーションレンジという言葉を使わなかったのですが、1987年に別の人が名付けたようです。

  • 同年代の子供たちの間でリーダーになるには、他の子供よりIQが高くなくてはならない
  • しかし30以上高すぎるとコミュニケーションがうまく行かず、リーダーにもなれないし尊敬もされない

 なんと90年以上前の、子供のリーダーシップに関する研究が元ネタだったのですね。

 しかし人間の行動(特に集団心理)は大昔からそれほど変わっていませんし、子供と大人でリーダーシップやコミュニケーションの本質が大きく変わるとは思いません。

 古い研究でありながら、今なお通用する真理ではないかと思います。


 さて、前作で私が研究や仮説などのソースを示さないことが気になっていた方々もいると思います。ちゃんとした著作や論文を読み慣れている人は、なおさらそう感じたことでしょう。

 それはまさに正論で、著作の参考文献やリンクは書物に明示すべきなのです。しかし以下の理由により、正確さや厳密さに欠けたことは否めません。


  • 前作は一刻も早く世に出さなくてはならないと考えた。
     
  • 参考にしたサイトがあまりにも面白く、寄り道が長くなると全体像が頭に入りにくくなる。それよりもまずは読みやすさ、わかりやすさを優先した。
     
  • アマゾンKDPのルール上、どこまで外部リンクして良いものか判断できなかった。あまりにもリンクが多くなると、出版を拒否されるのではないかと危惧した。
     
  • 参考にしたサイトが又聞きやコピペかもしれず、それがオリジナルであるというところまで調査が至らなかった。


 今回はその反省に立ち、参考にさせてもらった論文・書籍・サイトをまとめたポータルサイトを作成しました。本書を読みながらでも参考にしてください。ただしどの記事も興味深いので、深入りしすぎて人生を台無しにしないようお気をつけください。

0 件のコメント:

コメントを投稿