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2021年4月1日木曜日

地方出身親のための中学・大学受験  第1章 第3節 「高校入試がなくなる?」新たに加わる強力な理由

 そしてここに新しく、「中学受験をする」強力な理由が加わろうとしています。

それは

難関校が次々に高校募集をやめ、「完全中高一貫」に移行しつつある

ということです。

つまり今までのように「高校受験で頑張れば良い」とのんびり構えていると、第一志望にしていた高校が高校入試(募集)そのものをやめてしまう可能性が高くなってきたということです。この流れが読めているのであれば「良い高校に入りたければ、中学受験をしたほうが良い」という結論になります。


2019年2月、東京都立の中高一貫10高のうち併設型として設置されていた5つの学校が2022年までに高校募集を停止することが公表されました。これらは武蔵・富士・両国・大泉・白鷗など、昔から知られた伝統ある名門校です。

これらの学校はこれまで中学入試を行い、さらに追加で高校入試を行うことで生徒を確保して来ました。たとえば都立武蔵の場合、2020年(2019年度)の中学募集人員は男女計120名です。高校からは推薦や入試でさらに80名が加わり、合計200名となります。それが3年後に高校募集がなくなるのですから、おそらく中学入試で200名を確保することになるのでしょう。


ちなみに中高一貫教育には3つのタイプがあります。

  • 中学入試だけ行って高校入試を行わず、中高6年間をひとつの学校として過ごす中等教育学校。あるいは完全中高一貫とも呼ばれる。
  • 高校とそれに附属する中学で構成され、中学入試だけではなく高校入試からも入学できる併設型
  • 併設型よりもさらに緩やかに、中学と高校が協力する連携型

つまり東京都立中高一貫10高のうち、半分が「併設型」から「完全中高一貫(中等教育学校)」へと移行するということです。

そして実はこの動き、都立だけではありません。

私立の本郷高校は2020年を最後に、豊島岡女子学園は2021年を最後に、それぞれ高校入試を取りやめることを発表していました。千葉の渋幕(渋谷教育学園幕張中学・高等学校)も将来の高校募集停止を見据えて制服をリニューアルしたと報じられています。

名だたる名門校や難関校が高校募集をやめ、完全中高一貫へと変貌しようとしているのです。


これは中学に入ってから勉強に本腰を入れ、良い高校に入ろうと考えていた子供やご両親にはあまりにショッキングな出来事です。
たとえばこれらの学校に、高校から入ろうと勉強していた中学生。
今回の都立5高校のように3年間の猶予が与えられていればまだマシですが、それ未満の準備期間しかなければいきなり志望校が消滅したように感じると思います。

(略)

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