そしてここに新しく、「中学受験をする」強力な理由が加わろうとしています。
それは
難関校が次々に高校募集をやめ、「完全中高一貫」に移行しつつある
ということです。
つまり今までのように「高校受験で頑張れば良い」とのんびり構えていると、第一志望にしていた高校が高校入試(募集)そのものをやめてしまう可能性が高くなってきたということです。この流れが読めているのであれば「良い高校に入りたければ、中学受験をしたほうが良い」という結論になります。
2019年2月、東京都立の中高一貫10高のうち併設型として設置されていた5つの学校が2022年までに高校募集を停止することが公表されました。これらは武蔵・富士・両国・大泉・白鷗など、昔から知られた伝統ある名門校です。
これらの学校はこれまで中学入試を行い、さらに追加で高校入試を行うことで生徒を確保して来ました。たとえば都立武蔵の場合、2020年(2019年度)の中学募集人員は男女計120名です。高校からは推薦や入試でさらに80名が加わり、合計200名となります。それが3年後に高校募集がなくなるのですから、おそらく中学入試で200名を確保することになるのでしょう。
ちなみに中高一貫教育には3つのタイプがあります。
- 中学入試だけ行って高校入試を行わず、中高6年間をひとつの学校として過ごす中等教育学校。あるいは完全中高一貫とも呼ばれる。
- 高校とそれに附属する中学で構成され、中学入試だけではなく高校入試からも入学できる併設型
- 併設型よりもさらに緩やかに、中学と高校が協力する連携型
つまり東京都立中高一貫10高のうち、半分が「併設型」から「完全中高一貫(中等教育学校)」へと移行するということです。
そして実はこの動き、都立だけではありません。
私立の本郷高校は2020年を最後に、豊島岡女子学園は2021年を最後に、それぞれ高校入試を取りやめることを発表していました。千葉の渋幕(渋谷教育学園幕張中学・高等学校)も将来の高校募集停止を見据えて制服をリニューアルしたと報じられています。
名だたる名門校や難関校が高校募集をやめ、完全中高一貫へと変貌しようとしているのです。
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