第2章 高IQから見た世界(非対称コミュニケーション)
第2節 コミュニケーションの悩みは非対称
より、
(略)
知能が高い者同士の会話では、「儀礼」「心遣い」「あいまいさ」「感情」といった余計な部分がそぎ落とされて行きます。
情報とアイディアが飛び交う高速通信
のようになって来るのです。
自分に対しての失礼や、思いやりに欠ける発言があっても気にしません。有用な情報を得るメリットや、解決策に到達するゲームの楽しさに比べたらごく小さなことだからです。
彼らはときどきユーモアを交えて大笑いしますが、話のテンポを損なうことはありません。軸がブレることなく、ともに目的に向かって一直線に動いているのです。
しかしこの違いを知らないまま、普通の人と高知能の人が会話をしたらどうなるでしょうか?
普通の人は、高知能の人に対して「無礼」「思いやりがない」「わけわかんない」「とにかく不愉快」という印象を持つはずです。
プロ野球選手がボールを普通に投げ返したとしても、一般人にとっては「殺人的な攻撃」と感じられます。その「攻撃」をやめさせるのに精いっぱいで、「何を伝えようとしているのか」まで考える余裕はないでしょう。普通の人々から見れば、高知能者たちは上から目線で抽象的な話を続けたかと思えば勝手に結論を出して自己満足しているように見えます。普通の人々は自分がないがしろにされたような感じで、「馬鹿にするな!」と怒ってしまうのです。
逆に高知能者から見ると、普通の人が「なぜそんなことにこだわって怒り出すのか」が理解できません。表面的な現象や形式にとられてしまい、本質や根本原因を追求しないことに驚きます。「こういう考え方もあるよ」と意見を言うと、「わからない」「興味ない」「誰もそんなこと考えてない」「俺に意見しようってのか」と拒絶されます。最悪の場合は集団でいじめられたり、暴力を振るわれてしまうのです。
このように「(知能が)下が上に対して」「上が下に対して」で感じることがそれぞれ異なることが、この問題の難しいところです。
知能指数が20以上違うと、コミュニケーションにおいて非対称な問題が発生する
ということです。
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