第1章 知能が高くなると友達が減る
第4節 知能が高くなると友達が減る
より、
(略)
そうであれば平均的な知能指数100の人は、知能指数が80から120までの範囲をカバーできます。実に総人口の81.8%と会話が成立するわけです(図表 6)。
そのうち自分よりも賢い人が半分、そうでない人が半分ですから、教えたり教えられたりで「持ちつ持たれつ」の関係となります。まさにコミュニケーションの中心を担う存在となれるのです。
図表 6 知能指数100の人は、82%の人々と会話が成り立つ
しかし知能指数が100から外れるほど、会話が成り立つ人の比率が減ってしまいます。たとえば図表 6のカバー範囲が右にずれたなら、面積が減ってしまうことが容易にわかるでしょう。つまり知能指数が上がるほど話が通じる人の割合が低くなり、通じたとしても自分が教える立場になることが多くなってしまうわけです。
そのことを示したのが図表 7です。知能指数が100から離れるほど、知能指数の上下20がカバーする比率、つまり話が合う人の比率は低くなって行きます。
図表 7 知能指数と上下20%カバー率
たとえば知能指数130のカバー範囲は110から150までなので、約25%の人としか会話が通じません(図表 8)。しかも自分より高い人は2.2%しかおらず、低い人は23%です。話が通じる人ばかりを集めたとしても、自分より低い人が91%と大多数になります。このような人は会話に気を使いながら人々に接し、責任を持って仕事をする立場になることが多くなることでしょう。
図表 8 知能指数130の人は、25%の人々としか会話が通じない
さらに知能指数160になると、140から180の人としか話が通じません(図表 9)。人口比にすれば実に0.4%、250人にひとりしか友達になれないのです。たとえ2万5千人の中からそのようなな人を何とか100人集めたとしても、自分より知能指数が高い人はそのうち一人いるかどうかです。気兼ねなく話せる友人は少なく、いつも取引先と話しているように気をつかっていることでしょう。
図表 9 知能指数160の人は、話が合う人がほとんどいない
これほどまでに話が通じる人が少ないのなら、変人扱いされたりいじめられたりすることも増えると思います。
高知能者の孤独感や疎外感は、人々の想像をはるかに超える
と考えて間違いないと思います。
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