日本にはクロヤマアリという蟻がいます。
同じヤマアリ亜科のサムライアリは、このクロヤマアリなどの巣を攻撃して幼虫や蛹をさらい、奴隷として働かせることで知られています。
サムライアリの働きアリは奴隷狩りの戦闘に特化しています。女王の世話・卵や幼虫の世話・餌の獲得などを自分ではできません。奴隷にされたクロヤマアリに世話をさせるのです。奴隷となったクロヤマアリは餌や時間を奪われ、自分の種を育てることができずに死んで行きます。
それでもサムライアリは困りません。また別の巣を攻撃して新しい奴隷をさらって来ればよいからです。つまりサムライアリは自分では生産活動をせず、侵略と乗っ取りで他の蟻を食い潰しながら生きているのです。
またサムライアリは「乗っ取り」「なりすまし」のプロでもあります。
サムライアリの新女王はひとりでクロヤマアリの巣に侵入し、その巣の女王アリを噛み殺して巣を乗っ取るそうです。他のアリに侵入されたら警戒されそうなものですが、サムライアリの新女王はクロヤマアリの女王を噛み殺す際に、皮膚表面の成分を舐め取って女王に「なりすます」と言われています。
そうなるとクロヤマアリたちは、サムライアリの新女王とそれが生む卵の世話を始めるそうです。こうしてクロヤマアリは巣ごと乗っ取られてしまい、時間が経つにつれて巣の中は新女王が生んだサムライアリだらけになります。
あとは同じです。その巣のクロヤマアリが絶滅しても、サムライアリは他の巣から奴隷をさらって生き続けるのです。
これは何かに似ていると思いませんか。
ひとつにはサイコパスが他の家を次々に乗っ取って、その家族を奴隷化し財産を奪って生きていくのに似ています。サイコパスは自分では生産活動をしないので、他人を食い物にする必要があるのです。
もうひとつ似ているのは、先進国で行われている移民政策です。外国からの移民や不法滞在者の中には生産活動を行わず、生活保護や犯罪で生きている人々も多いです。もともとの国民は税金を巻き上げられ、治安の悪化におびえ、子供を産む余裕さえ失っています。自分の働きで幸せになることは許されず、外来種の奴隷として滅びる方向へと向かっています。
少子化で悩む日本は、巣を乗っ取られたクロヤマアリに似ています。しかしそれは日本だけでなく、他の先進国にも言えることなのです。
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