小さな頃から、本屋や図書館が大好きでした。
置いてあるシリーズものを片っ端から読破するのが快感でした。
人口2万人の小さな町の本屋では、ツケで何冊でも買ってよいと親に言われていました。
若い頃は体力があったので、本屋に寄って3-4冊立ち読みをして頭に入れたあと、1冊だけ買って帰りました。
カネがなければ6時間立ち読みし、買わずに帰るような狼藉者でした。
古本屋でメジャー作家のマイナー作品を見つけるような楽しみ方もしていました。
今でも本屋を待ち合わせ場所にしておけば、数時間待たされてもあまり怒らないでしょう。
本屋や図書館は、自分にとって宝島なのではないかと思います。
もちろん上には上がいることも知っています。
蔵書保管のためだけに一軒家を借りている人がいます。
神田神保町あたりをうろついて、価値ある古書を発掘する人がいます。
毎日プロとして何十万字も読む人がいます。
そのような「筋金入りの本好き」には到底かないません。
私レベルだと、どこにでもいる「軽い活字中毒」の日本人なのです。
私レベルだと、どこにでもいる「軽い活字中毒」の日本人なのです。
「何かを書いて名を残そう」と、思っていたわけではありません。
しかし私は昔から、図表と文章を書いて考えを整理する習性がありました。
PCで文章が書けるようになると、その編集性と再現性に感動しました。
水を得た魚の気分でした。
自然と書き物が多くなり、自分だけのメモとして埋もれさせるのが惜しくなってきました。
せっかくだから本にしようと思い、近くの東洋経済さんに持ち込みました。
なんとそれが企画を通り、初原稿からメジャー出版という縁に恵まれました。
その付き合いは今でも続いています。
今では考えられない蛮勇、そして僥倖だったと思います。
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