本書では男の思考回路やプロトコルを解説し、なぜ彼が(あるいは自分が)怒るのかを明らかにします。
今の時代には「女性の気持ちを尊重しなさい」と言います。しかし「男を立ててあげなさい」と言うと、「古臭い」「時代遅れ」「男尊女卑」と攻撃されます。
両方とも「性別の違いを考慮しながら人間として尊重してあげなさい」と言っているだけなのに、ただの男に対してはそれが認められなくなってしまいました。
あるいは「男の尊厳」「男のプライド」「男のメンツ」「男の沽券(こけん)」などもそうです。
くだらない、と思うかもしれません。
「人間の尊厳」「職人のプライド」「部長のメンツ」「親分の沽券(こけん)」は尊重されても、「ただの男」であればそんなものは要らないと思われるようになったのです。
「男を立てる」ことに抵抗があるなら、「男を飼いならす」と言い換えてみましょう。
犬を飼うときには誰でも、その性質について勉強します。何をすれば怒るとか、どこを触ると喜ぶとか、タマネギやチョコを食わせてはいけないとかです。
それを知らずに犬を飼った場合、失敗続きになることは確実です。犬はイライラして不健康になり、しまいには飼い主であるあなたに噛みついてくるかもしれません。それを「このバカ犬が!」「別の犬にすれば良かった」で片づけて良いものでしょうか。
その人はきっと次の犬もイライラさせ、不健康にさせ、また噛みつかれることでしょう。失敗を何度も繰り返したあげく「やっぱり犬はダメな生き物だ」という結論に至ったとしたら、あなたにとっても犬にとっても不幸としか言いようがありません。
昔から日本の女は男をうまくコントロールしていました。立てられているのは男ですが、立てていたのは女だったのです。単に「おだてて働かせる」という意味ではありません。男がやる気を出して働く環境をサポートし、立身出世をプロデュースする立場でした。しかしそのノウハウを「古臭い」「時代遅れ」「男尊女卑」と捨ててしまったために、男の習性を理解してうまく使える女が減ってしまったのです。
(以下略)
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