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2019年8月19日月曜日

熱中症対策:屋根散水システムを自動化!

私が住んでいる家は、夏はメッチャ暑くなります。

昼間のうちに屋根と屋根裏に熱を貯め込んでしまい、寝ている間にも熱を放射し続けるからです。おかげで夏の間はほとんど、エアコンをつけっぱなしです。

今年はエルニーニョ現象のため涼しい日々が続いていました。しかしエルニーニョは6月末には終わってしまい、7月途中から猛烈な暑さとなりました。このときふと、思いついたのです。

屋根を水で濡らせば涼しい夏が過ごせるのではないか?


…そんなの当たり前だろ!

とツッコまないでください。

私は興味のないことには、とことん興味がないのです。今までそんなこと考えたことないし、他にやることが多くあるので放置していました。

しかしいったん興味が湧くと、勝手に妄想エンジンが動き出します。やはりそのような考えはあるようで、工場などの熱中症対策にも使われています。

屋根散水

と言うそうです。

おそらくエアコンだけに頼るよりも、広い範囲で冷却効果が見込めるのではないでしょうか。電気が止まったりエアコンが壊れても対応できますから、特にお年寄りがいる家はリスクヘッジになるでしょう。うまく行けば冷房代も安くなるかもしれません。



そのシステムを構築するにあたって、いろいろ案を考えました
  1. 散水・灌漑チューブ(ホース)
    こんなやつ→動画
    広い範囲に撒くので長いチューブが必要となり、適切ではない。
    ホースに穴をあけるなどして自作できないこともないが、基本的に高い。
     
  2. ミストクーラー(涼しい霧を出すチューブ)
    こんなやつ→動画
    屋根周辺で涼みたいわけではなく、屋根そのものを冷やしたいので適切ではない。
      
  3. 排水溝周りに粘土で堤防を作り、屋根全体を水で浸す。
    雨漏りしそう。また空調の電線が這っているので、そこから漏電しているのに気付かず水に足を入れたら死ぬ。
     
  4. スプリンクラー
    まずはこれで無難に水を撒いてみる
     
ということで20メートルのホースを買って8mと12mの長さに切り、両端にジョイントとスプリンクラーを付けました。なぜ違う長さに切ったかと言えば、同じ長さのものが2つあるよりも組み合わせのバリエーション多いと思ったからです。




ちなみにもとの20mホースとして使いたい時は、下のようなパーツを使って両側からジョイントをつなげるだけでもとの長さに戻ります。だから10mのものを二本買うよりもおそらく安いですし、切ってしまった後のことを考える必要もありません。これらの部品を組み合わせれば、たとえ1mごとに切ってしまっても20mホースとして使うことができるのです。



さらに脱線すると、このパーツの両側の形はニッ〇ルと呼ばれています。日本語で言えば乳首ですね。また接続の形からオス・メスなどという単語も商品説明に出て来ます。そのせいかこの商品に限らず、
散水パーツなのにアダルト扱い
されて画像が表示されない部品があります。
なるほど、AIはこいつらをエロ商品と判断するわけね。



話を戻します。
これらと一緒に4分岐のパーツを買って水道に取り付け、そのうち2つをホース+スプリンクラーにつなぎました。これで手動ながら、散水システムの完成です。



酒を飲みながらふたつのスプリンクラーが回って屋根を潤すところを見ると、とても幸せな気持ちになります。トンボや蝶が飛んで来ることもしばしばです。

「おいおい。水は飲んでも産卵はするんじゃねえぞ」

などと言いつつ、悦に入っていました。



しかし私には、かなりの水量が排水溝に流れてゆくことが気になりました。

それは冷却に使われることのない、水資源の浪費です。

水道料金は1リットルあたり0.2円と言われていますが、夏の間ずっと使うのであればそのコストも馬鹿になりません。

調べてみると、(当たり前ですが)やはり散水は気化するときに最も熱を奪うということです。つまり常にビチャビチャと水浸しにするより、

乾いた頃にまた水を撒く間欠散水が有効

とのことでした。そのほうが少ない水で冷却効果を得られるのです。



となると、その作業を人間がやるのは非効率です。

一日に何度も冷房中のドアを開け、直射日光の下で水道栓をひねるのでは何のために生きているのかわかりません。

そして私は自動化フルオートという言葉が大好きです。

調べた結果、自動散水機というものがあることを知りました。

「自動化するのは来年でいいかな?」とも思いましたが、今年もまだ暑い日が続くという予報を見て買ってしまいました。間欠機能付きの散水タイマー「SST-4」です。少し安い「SST-3」には間欠機能がないようなのでご注意ください。




実はこの商品、機能自体は高い評価を受けていますが上部にある蛇口とのジョイント部分が不評です。「水漏れする」「すぐ壊れる」「別にパーツを買うことになって高くついた」などと、辛口の批評がされています。

しかし逆に言えば、問題点はそれぐらいなのです。私の場合は先に買っていた4分岐パーツの間にタイマーを挟むような形にして、蛇口とのジョイント部分を使いませんでした。ちなみにタイマー株はニップル型になっているのですが、そこに付属のジョイントをつけてネジ式に変換してあります。それを知っていて揃えたわけでもないのに、ニップルやネジの規格が統一されているおかげで追加コストが不要だったわけです。

こんな感じ。これならスプリンクラーの数を変えることができますし、それぞれについて水量が調節できます。

                  ↓↓↓↓↓






このような散水パーツは規格が統一されているので、メーカーが違っていても問題ありません。今回はほとんどのパーツをセフティー3(藤原産業)さんで揃え、スプリンクラーをひとつだけタカギさんにしました。その他ジョイントなどの小物はコーナンさんのプライベートブランド(PB)でまかなっています。

実はいつもタカギさんを園芸用に使うことが多いのです。しかし今回の散水システムは炎天下で酷使することになるので、壊れてもあまり惜しくないコストでまずは試してみようと考えました。それでもなんだかんだで1万円近くかかったと思います。過酷な環境で3年も使えたら上出来でしょうが、直射日光や寒暖差を避けるなどして寿命を延ばしてやりたいと思います。


ちなみにスプリンクラーの性能ですが、タカギさんのものはさすがに高価なだけありました。水圧を変えてもムラがなく、きれいな円を描きながら散水します。金属製で熱にも強いでしょうから、何シーズンも働いてくれるものと期待しています。



一方、プラスチック製の安物はセフティー3さんのものを選びました。これは弱い水圧だと動かず、少し強めの水圧をかけると勢いよく回ります。水が出る方向や角度を自分で設定するのでそれ次第のところもありますが、回転するときの摩擦が大きいように感じます。さらに水滴が大粒で、水圧を上げてもあまり広がることなく排水溝に流れる水量が増えます。植物への水やりならばそのまま土に吸い込まれて広がるので問題ないでしょうが、屋根散水などの冷却目的であれば効率的とは言えないかもしれません。




ちなみにタカギさんのものに良く似た金属製のスプリンクラーをコーナンさんのPBで見つけ、800円ほどで買いました。試してみるとドーナツ形に散水し、スプリンクラーに近いところは濡れません。これはおそらく、中心部に穴が空いていないからでしょう。パテントの関係もあるのでしょうが、造りが良いだけに非常に惜しい気がします。


さて、これで夏休みの工作は終わり。

明日からはこの自動散水システムが動いているのを見ながら、酒でも飲もうと思います。

(終)






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